農業問題についてちょっとでもまともな疑問を書こうものなら、たちどころに「農村オ タク」たちの集中的な個人中傷攻撃を受けるのが日本の現実。こういうことについては日本には「言論の自由」がないようである。散人も別に正義のために自分 を犠牲にしようという高尚な志はないので、最近は農村オタクたちの攻撃を避けるために、農業・漁業問題については口を閉ざすことにしていた(犠牲になるの は散人以外の一般国民であるのでわざわざ口を出すことでもないと思って)。でも今日、さるブログの読者から、どうして最近農業問題について口を閉ざすよう になったのかとのお叱りを受けた。散人には日本国民のためにというような高尚な志はないにしても、このままではあわれな一般国民はいよいよ彼ら「農村オタ ク」達の食い物になるだけのようなので、少しは事実関係だけでも紹介することにする。
12月12日の日経新聞で農政改革についてのとてもいい解説記事が出ていた。全般的 に「またしても彼ら(農民)にやられてしまった」というトーンで書かれているが、日本国民にとってはとても大きな敗北が現実のものとなりつつある。日本の 改革はこれで十年先送りされたことは事実。ツケを払うのは都市住民。概略(部分抽出で)紹介する:
- 担 い手は補助金:国内の農業は国策として戦後長い間、手厚く保護されてきました、農家には補助金が支給されてきました。このままでは国内農業は衰退しかねま せん。今回の改革の焦点は農地の効率的な利用を促進することです。でも農業制度については企業による農地取得の解禁は今回も見送られることで決着する見通 しです。
- 衰退に歯止めを:農政改革が急務なのは、高い関税で守り消費者に負担を強いているにもかかわらず、農業の衰退に歯止めがかからないからです。農産物を作っていない土地と耕作を放棄している土地を合わせると栃木県と群馬県に匹敵する土地が余っていることになります。
- 線引きをめぐり対立:国はこれまで農家全体の8割を占める兼業農家にも補助金を出してきました。これを改めようというのは見直しの焦点ですが、農 家の規模の線引きをめぐって関係者の意見が対立しています。線引きを曖昧にしてしまうと支援対象が際限なく広がる可能性もあります。でも(農業団体の反対 のために)コメは対象外となりました。
- 経済産業研究所山下一仁氏:農政改革は国民がもっと関心を持つことが重要です。自分たちは関係がないと思ってしまうと、自民党の一部と農協、農水省の三者という狭い世界だけで議論が進められてしまいます。
一 般国民は「自分たちは関係ない」と無関心を決め込むことで「自分達が「農村オタク」達にぼられることになる、余分なコストを支払わされているのだ、そのお かげで都市住民は搾取され農村は不労所得を得ている、こういうしっかりした現実認識を都市住民が持つことが重要なのですが、まだまだ都市住民の意識は、彼 らの宣伝に騙されているのか、低いようです。このままでは日本国の民主主義は一向に 発展しない。目覚めよ、都市住民。ナイーブさを捨てよう。搾取される のはやめよう。農村の宣伝にだまされるのはやめ、日本の将来のために何が重要なのか真剣に考えよう!